IZO 恋しや

ふと、IZO様に会いたくなった。
でも、どこをどうさがしてもIZO様には会えないんだ。

本当に、
あの満作の花散る丘に消えて行ってしまったんだなあと思う
秋の初め・・・


IZO劇場、はじまりはじまり・・・



いぞう:なんちゃないのう
    《平野屋》か

商人:へえ、おおきに

いぞう;なにがじゃ

商人;へえ、《今聞いておりました。
   私を見逃してくださるそうで》

いぞう:わしは犬じゃといわれたがのう、お前は虫けらじゃのう

商人:へ?

いぞう;ちょっとでも光があると殺されるぅとも知らんとでてきよる

商人:え?

いぞう;天誅じゃあ(と斬りかかる)

商人:ひええええ、お待ちください、お待ちくだされ(と必死でいぞうにすがりつく)

一言だけ!一言だけ聞いて送れやすぅ!

いぞう;なんじゃ!

商人;あと一月もしましたら、私にややができます、どうか、どうか、ひと目だけでもややこの顔を拝ましておくれやす。

いぞう;ならん!

商人;どうっか、どうっか。あんさんも人の子でおまっしゃろ、どうか、私にややをだかしておくれやす。

いぞう;着物を脱げ

商人;ええ?

いぞう;いきざらしでゆるしちぇやる,おびをはずせ。

商人;おおきに、おおきに

いぞう;心にもない礼をゆうな

商人;めっそうもございません。。。(と音を立てて、帯の間から重そうな札入れがおちる)あ・・・

いぞう;(それを拾い上げ、中身の多さをはかり、懐にしまう)
おまえもなんじゃのう
はよう、はよややこの顔を見たいがじゃろう

商人;へえ、そりゃ、もちろん

いぞう;けんど、おぬしは、わしの顔をみてしもうたの

商人:ひええ!?

いぞう;天誅!(商人の目を斬り、つぶす)

商人;ぎええええええええ!!!!

いぞう;その穢れた手で、ややこの顔を拝んだらええぜよ

(と立ち去る)




ひざまづく商人に足元をすがられ、抜いた刀を後ろ側でささえにしてかろうじて立っている「絵」がまた、わたしのお気に!

あんな「絵」を思いつく、いのうえさまステキ!

美しかったあ
あの細いからだ

妖しく光る剣とが
縦に
平行に
並んで
怖ろしくもあり
色っぽかった



荒神」でサラサ姫に「お前が人間を傷つけるな!」と低くかまえて剣を突き出す、あの「絵」とならぶ名シーンですよ。


もう、このあとは、あの「安い、安い」女郎やに、いりびたり
すさんでいくんですよねえ。



〜さん〜ぜ〜〜ん、せか〜い〜の〜〜
 からすぅ〜を〜ころ〜し
 ぬし〜〜と〜あさ〜ま〜で〜
 ねて〜い〜た〜〜い〜



あの着物、えろっぽかったよなあ
黒地で赤が襟元についていて
ほそくてねえ
はかまをはいていないから、このとき
腰からおしりのあたりの線が
まあ
えろっぽえ!!

小さくて
後ろ向いて
土下座している時の
あのシルエット!
かなりの
マニアックな
「絵」でした!(私だけ?)

はあ、
こうやって
まぶたを閉じ
耳を澄ますと
いぞう様が
蘇ってきます。

でも
記憶は
どんどん
あやふやになっていて




いぞう:おそうなりまして

勝海舟:行こうか。(と歩き出す勝。あわててその前を歩き護衛するいぞう)
竜馬からきいてるよ、普段は武市についてるんだって?

いぞう:はい

勝;おいらのこと、かんぶつだっていってるだろ

いぞう:・・・

勝;いいんだよ。おいらのことが必要ないっておもうんだったらいつでも斬ってくれて。あんたに斬られるんならおいらもそれだけの男だったって事さ

いぞう;・・・


勝;きみは、この国をどのような国にしたい

いぞう;ようわかりません・・・


勝;武市くんとは話さないのかい

いぞう;武市せんせえとはあんまり話しません

勝;いぞうさん、好きなおなごはいるかぃ

いぞう;え・・・

勝;夫婦になりたいおなごはいるかって聞いてんだよ

いぞう;めおとは無理でしょう。相手は侍は好かんゆうちょりますしぃ、わしは侍やめられせんけぃ

勝;しかし、さむらいはもうすぐいなくなるよ

いぞう;ええ!

勝;保障してもいい。あと20年もしたらさむらいはいなくなるよ。世界をみてみりゃ分かる・
さむらいなんて制度があるのはこの国だけだ。さむらいだけじゃねえ、殿様も身分ってものがなくなるんだ。その時、きみはどうする?

いぞう;・・・

勝;そのおなごといっしょに生きりゃいいんだよ

いぞう;(うれしそうにはずかしそうに)・・・

(刺客現る)
(さっと身構えるいぞう)

勝;何者だ

刺客:勝海舟だな。

いぞう;このひきょうもんがぁ!(と勝をかばいながら刺客を斬り殺す)
勝せんせい、安心してください。こいつはもう息耐えました。

勝;きみは人殺しをたしなむようだが、改めたほうがいい。

いぞう:?けんどぉ、わしがきらなんだら、いまごろせんせぇの首はその辺にころがっちゅります。

勝;それもそうだ・・・

いぞう;わしは剣でしか生きられませんけぇ(と恐い顔で歩いていく)



ほっこりした話をしつつも
刺客が現れた途端
人斬りモードに豹変するいぞう様がかっこよかったなあ

このときの殺陣も、
またえげつないやら、
冷たいやら、
恐いやら
決まってるやら(どっち?)


守った相手にも感謝もされず
しがみついている侍がもういなくなると聞かされ
自分のアイデンテティ(このときこんな言葉はないか)がぐらついてくるんですよねえ

でも最後は
人斬りいぞうの顔
恐い顔


あいたいわあ



お詫び:とにかく記憶が薄れてます。適当なところはイッパイです。ご了承の上およみくださいませ。